2014-15 WEB週報5月度

5月20日(水)例会

増尾茂之会長挨拶

5月20日,第42回例会です。いよいよ「立夏」末候「たけのこ生ず」から「小満」初候「蚕起きて桑を食う」の気候です。昨秋に植えた麦が成長して一安心・少し満足の小満,蚕を飼う養蚕は古事記に記された古代からの農業で我が国の近代化を支えた家畜で,大切に扱われ1匹2匹ではなく1頭2頭と数えます。

 かって日経連ビルの入り口に男の炭鉱,女の製糸の大きなレプリカが日本の産業を代表するものとしてありました。さて,この24節季も72候もあと5週でひとまわりします。先週の活動報告を受けて来週は活動計画が討議されます。まさに積み重ねのバトンタッチでクラブは正しく奉仕の心を連ねています。
 本日は向井会員の卓話「エネルギー問題と中東情勢」があります。卓話は知識の間口を拡げます。卓話を聞くマナーに御留意いただきたいと訴えます。今日の理事会でも「例会マナー」を議題にさせていただきます。紳士淑女の集いが当クラブです。人の話は黙って聞く,他人の邪魔はしない。最低限のマナーをよろしくお願します。   
 ありがとうございます。

高松ロータリークラブ 松村 英幹氏、高松西ロータリークラブ 加藤 和理氏

    今城 広治会員
  今城 広治会員
   田中 弘之会員
   田中 弘之会員

卓話「海の資源エネルギー」 向井 攻一会員

向井 攻一会員
向井 攻一会員

 JXが前期2700億円(在庫評価損4000億円)の赤字を出しました。原油,ガス価格の暴落(100-54ドル)が原因です。これは,サウジアラビアの戦略であり,シェールオイル,ガス潰し,イラン,ロシア(シリア支援),IS潰しかと思われます。

 シェールオイル・ガス革命は,これまでの油溜まりから頁岩層よりの追い出し方式を開発しました。この方式は水が必要となります。メタンハイドレードは,日本の周りの深海に100年分ありますが,温室化させる危険があり,扱いにくいものです。技術開発が大変です。原発停止により,化石燃料で代替し,3.7兆円かかりました。参考数字として,輸入総額82兆円,そのうち化石燃料分27兆円(33%)そのうち電力使用11兆円(40%)そのうち原発代替分3.7兆円をあげます。今,電力の88%は化石燃料です。
 アラブ地政学について,お話しします。
 少数民族,少数宗派が支配する不安定さがあります。シリアのアラウイー派は11%でアサド政権を樹立していますが,なぜ可能なのでしょうか。十字軍との闘いの第1戦に立ち,打ちのめされ最底辺の扱いを受けましたが,今度は引き揚げたキリストの残党と同じ被差別として,混じりました。キリストに近い協議になって行きました。

 そのおかげで,今度は,帝国主義のフランス人の召使いとして力をつけていきました。アラブの権力者が金権主義になっていく中で,フランス軍隊で使われているうちに権力を奪取します。かなりのことをやっているので,政権を追われることは民族浄化を意味するので必死で抵抗しています。サダムも25%のスンニーアラブでイラクを支配しました。多数派のシーア派は冷遇しましたが,ゾロアスター教徒を外務大臣にしたりそれなりの工夫はしていました。
 国を持たない民族の悲劇もあります。トルコ,イラク,イランの山岳地帯に数百万のクルド人がいます。宗派はスンニで,民族的にはコーカサスです。青い目の美人が多いです。十字軍と闘った西洋人の好きな英雄サラヂンはクルドです。広い地域に散らばって塊がないので第一次世界大戦で,このあたり全域を支配していたトルコが敗北した時のサイクスとピコによる国境策定の際に無視されました。また,キルーク大油田は山の中で10年後の発見なのでクルドは重要視されなかったのかもしれません。いまだに国を持たせてくれず,悲劇は続きます。
 歴史を無視して,国境を作られた悲劇もあります。国境沿いに油田があるのではなく,S&Pは油田が一つの勢力にならないように,もめるように国境線の線引きをしました。植民地支配の鉄則であり,これが今でも世界中の紛争の元です。国境を持たないあらぶに西欧的国境を押し付けたのは自分たちの利権継続確保のためだったのではなかったのでしょうか。宗教上も無視された国境を策定されたため,シーア派の聖地カルバラが,イラクの中にあり,今はいいが,サダムの時はスンニとの衝突(イラン,イラク戦争)を招きました。伊勢神宮は幸せです。

Club Banner
Club Banner

 クラブバナーのデザインは、創立時のテリトリーのシンボル的存在だった栗林公園の「箱松」とロータリーのエンブレムを組み合わせたものです。

 箱松とは、その名の通り箱のかたちを装った松。樹芸の粋を極めた箱松は、ほかには見られない特別名勝 栗林公園ならではの景観をつくっています。

アクセスカウンター