2014-15 WEB週報5月度

5月27日(水)例会

増尾茂之会長挨拶

 5月27日,第43回例会です。

二十四節気「小満」次候「紅花栄う」の気候です。赤色の基礎である紅花の原産地は中近東・エジプトといわれ,Silk Roadを通って中国に伝来し,3世紀頃日本に到来しました。紅花の花弁にわずかに含まれる赤色色素を紅といい,古代から赤は悪魔を祓う神聖な色とされてきました。また紅花油としてリノール酸を多く含んでおり健康にいいと,いっとき騒がれましたが・・・食用油については専門家社長にまたの機会をお願いしたいとおもいます。   
 今日は友好クラブである富山南ロータリークラブの元会長で全国PHP友の会名誉会長の道嶋一男(どうじま かずお)さんがお越しです。経営の神様といわれ一世を風靡した松下幸之助氏のエピソードで事業活動に資していただきたいと,お話しいただきます。

 客話を聞くマナーに御留意いただきたいと今日も訴えます。5月最後の週です。まだまだ体が暑さ慣れしていません。水分を充分に取って屋外だけでない熱中症にお気を付け下さい。      
ありがとうございます。

神戸ロータリークラブ 加藤 琢二氏
高松ロータリークラブ 小原 康弘氏
富山南ロータリークラブ 道嶋 一男氏

    岡 隆夫会員
    岡 隆夫会員

客話「エピソードから学ぶ松下幸之助」                   富山南ロータリークラブ 道嶋一男会員

 明治27年11月に和歌山県佐村の裕福な農家の8男として生まれた松下幸之助は,主学校4年で中退し,大阪の宮田火鉢店に丁稚奉公に出て,大正7年に独立して大阪大開町に松下電気器具製作所を創立し,「アタッチメントプラグ」や「二股ソケット」を製作しました。多くの人々と共に今日の「パナソニック」に育ててきた過程にも,さまざまなドラマがありました。

 その一つひとつのエピソードにお互いが人生を歩む上で,仕事をより向上させていく上で,いささかなりともお役に立てば,まことに幸いです。
 エピソードとして,5つのものが挙げられます。1つ目は人を見る眼として「しるこ屋をやれ。」,2つ目は仕事を見る眼として「北海道のメガネ屋さん」,3つ目は経営の姿勢として「経営指導料」,4つ目は繁栄への発想として「雨が降ったら…」,5つ目は人生断章として「タバコの買置き」がります。
 その内容としては,1つ目の「しるこ屋をやれ」は,電気こたつを発売したところ不具合があったため全て回収しました。幸之助は,責任者を呼んで会社を辞めてしるこ屋になるように言い,しるこ屋として何をすべきかを問いました。責任者は,しるこを研究して売ることを答えました。幸之助は,こたつはしるこの数倍の値で売っている,よく研究すべきことが分かれば会社を辞めなくてよいと諭しました。

 2つ目の「北海道のメガネ屋さん」は,幸之助は北海道のメガネ屋から似合うメガネに取り替えるべきとの手紙を受け取りました。幸之助は,そのメガネ屋を来店したところ,若い社員が行き来と働いていました。メガネ屋は,幸之助は海外でも活躍しているので日本として恥ずかしくないメガネを掛けてほしいと言い,幸之助はこの心意気に感銘を受けましたというものです。

 3つ目の「経営指導料」は,松下はフィリップス社(オランダ)との合弁会社を設立する提携交渉を進めていました。フィリップス社は,松下に対し,技術援助料としては高い7%を要求しました。これに対し,松下は,経営指導料として3%を要求して交渉し,その結果,技術援助料を4.5%にまで下げることができました。

 4つ目の「雨が降ったら…」は,ある新聞記者が幸之助に対し,「個人経営から出発して世界企業になった。その秘訣は何でしょうか」と尋ねた。幸之助は,「自然の摂理に合わせているだけです。雨が降ったらどうしますか?」と尋ねた。記者は,「傘をさします」と答えた。幸之助は,「雨が降ったら風邪を引かないように傘をさす。これが自然の摂理です。売ったら売りっ放しにしてはいけない。また,原価に利益を乗せて売る。そして,利益は,社会に還元する,ということです」と答えました。

 5つ目の「タバコの買置き」は,幸之助は宮田火鉢店で丁稚奉公をしたが,火鉢店は幸之助の勤務後3か月で潰れました。幸之助は,五代自転車商会を紹介され,同商会で5年間奉公し,船場の商売を覚えました。幸之助は,タバコの買い出しを言いつけられるたびに買いに行っていたのでは仕事の妨げになり,他方タバコをまとめて買うと1つおまけがついてきました。幸之助は,自分の小遣いでタバコの買置きをし,おまけを売って小遣いを貯めました。すると,周りの丁稚からクレームをつけられ,主人からもう買置きをしないようにと言われました。幸之助は,自分だけ儲けて利益を分配しなかったことがいけなかったと反省し,皆に饅頭でも買って分けてあげれば良かった,上手に分配することを学びました。
 このような幸之助について,PHP研究所より「道をひらく」という本が刊行されています。現在,520万部を売り上げています。人生の救急箱になる本ですので,ぜひこの本を読んで元気をつけてください。

Club Banner
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 クラブバナーのデザインは、創立時のテリトリーのシンボル的存在だった栗林公園の「箱松」とロータリーのエンブレムを組み合わせたものです。

 箱松とは、その名の通り箱のかたちを装った松。樹芸の粋を極めた箱松は、ほかには見られない特別名勝 栗林公園ならではの景観をつくっています。

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