金陵の郷で職場訪問例会 -2012.3.14wed-

職業奉仕委員会  堀 祥二委員長
職業奉仕委員会  堀 祥二委員長

 「金陵の郷」で3月14日(水)午後6時半から職場訪問例会を開催しました。

西野金陵㈱代表取締役専務の西野信也会員のお世話により、新会員歓迎会と2月のIMの打ち上げ、また次年度IMホストの琴平RCとの情報交換を兼ね、同クラブから長峰勝次期ガバナー補佐、藤井孝一会長始め8名のメンバーがメイクアップしました。

 職場訪問例会は職業奉仕委員会の活動の1つとして会員企業を訪問し、会員がその企業のあり方を体感することにより、自らの職場の職業道徳や品位、水準を高めそれを生かして社会のニーズに応えるようなプロジェクトを開発するためのプログラムです。

この「金陵の郷」での職場訪問例会は、私の入会時の1988年秋の新会員歓迎会以来24年ぶりではないかと思います。

 例会に先立ち金陵の郷の波多孝義村長が酒造りの歴史や製造工程、金刀比羅宮との関係などについて当時使っていた道具や写真パネルなど資料館を案内していただきました。

西野 信也会員
西野 信也会員

 例会卓話で西野会員は、“我が社のルーツは1658年阿波の藍商として創業、1789年に8代目が天領の琴平で酒造業を始めた。やがて阿波藍は化学染料の登場で衰退したが酒造があったので助かった。阿波藍は現在、大阪で当社の化学品事業部として事業を行っている。ここ金陵の郷は、多度津工場を建てるに際して、金比羅さんの街の風情にあった日本の誇る文化、お酒を通じての語らいの場所として酒蔵を改造し、瀨戸大橋開通の1988年に開村した。”と話しました。

 また酒井史朗多度津工場醸造課長が試飲を勧めながらミニ講演を行いました。

「今皆様に飲んで頂いている「楠神」というお酒は、金陵の郷の大楠の樹から菌を取ったいわば天然酵母で仕込んだお酒です。ロマンの香りを楽しんで飲んで頂きたいと思います。次に今年の絞りたての純米吟醸を賞味して頂きますが、手前どもの蔵は江戸時代に始まりましたが、江戸時代には既にお酒造りの技術は確立されていました。

 この寒い時期に1年分の酒を造り溜めするという非効率的な製造形態も江戸時代に出来ました。これを寒造りといいます。在庫を持って経営するのは、非効率的だとよくお叱りを受けますが、これには理由があります。10月に穫れた新米を精米し寒い時期に作るのですが、この時期のお酒が最も品質が良いことが江戸時代に既に分かっていたからです。これは今でも変わりません。

酒造りの技術は、現在も江戸時代と殆ど同じことをやっています。進歩がないと言われますが、それだけ成熟した技術であるといえます。変わった点といえば使用する道具、木桶が琺瑯びきの鉄製やステンレスになってきた。かつては蒸し米や水を担いで走っていたのがポンプやホースに変わった位の違いです。

 今飲んで頂いているのが絞ったばかりの純米大吟醸です。玄米から65%落として35%残します。この話をすると見学にきた農家の方は怒り出すんです。仕方がないのでそのお酒を出しますとこれなら大丈夫だと納得してくれます。

糠は玄米を100として35%残すわけですから最初に出る少し色のついた糠は、油が多いので米油を取るところに出して脱脂されたものを畜産の餌にまわします。次第に真っ白の糠が出てきますが、これは米菓(せんべい)の原料になります。

皆様には、冷酒でも燗でもご自分の飲み頃の温度で上手な付き合いをしてお酒をお楽しみ頂きたいと思います。」

絞りたての純米吟醸を試飲しながらの職場例会
絞りたての純米吟醸を試飲しながらの職場例会

 例会には先週入会したばかりの新会員和田節代さんが参加、往復のバスの中も含めて多くの会員と懇親を深めることができました。また次年度IM開催ホストの琴平ロータリークラブの創立50周年を祝し、同時に次年度のIM開催への情報交換と今後の協力を約束しました。

報告:職業奉仕委員会委員長 堀 祥二

「金陵の郷」での職場訪問例会フォトアルバム

Club Banner
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 クラブバナーのデザインは、創立時のテリトリーのシンボル的存在だった栗林公園の「箱松」とロータリーのエンブレムを組み合わせたものです。

 箱松とは、その名の通り箱のかたちを装った松。樹芸の粋を極めた箱松は、ほかには見られない特別名勝 栗林公園ならではの景観をつくっています。

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