週報2010年4月分

4月7日客話「瀬戸内国際芸術祭から始まる笑顔づくり」

 

NPO法人アーキペラゴ理事長  三 井 文 博 氏

備讃瀬戸の7つの島と高松港で開催される瀬戸内国際芸術祭は、大都市での美術展でなく高齢化と過疎化が進む諸島部を舞台に、それぞれの歴史と個性ある島を、船で巡るという未だかってないトリエンナーレ(3年に一度)の企画になった。

今日の我々が直面する社会的課題の縮図のような島々に、現代美術や建築がどんなメーッセージを紡ぐのか?各国からの作家の意図は企画段階から世界が注目しはじめている。仏のボルタンスキーは地球人1万人の心臓音のライブラリーを展示し、視聴できるという作品。人はそれぞれに違うという意図を心臓音で表現するプロジェクトである。

さらに、105日の開催期間は、これから始まる地域再考へのきっかけとなる。静かだった島々に、多彩な価値観のアーティストや、多くの観客が訪れ交流が始まる。伝統と異文化の交流が、一人ひとりの住民とお年寄りに笑顔が作れるよう繋ぐのが、こえび隊というボランティアの存在です。すでに制作現場(廃屋の清掃など)に活動が開始されて、全国からの登録者数が900人に達しようとしている。彼女らの働きで島々が元気になっていく姿を、ぜひ、ご注目いただきたい。

4月14日卓話「ロータリーの友を読んで」

宮 脇 啓 二 会 員

 ロータリーの友に「ロータリーアットワーク」のコーナーがあります。ここでは全国のRCの活動状況を広く紹介しており、どのクラブとも社会貢献や奉仕の諸活動を積極的に展開されている。これらの活動の推進力は単なる義務感ではなく、高い規範意識ときっちりとした倫理観が生み出す義務感+使命感ではないでしょうか。義務を十分にはたし、使命感に燃えた先人としてネルソン提督と浜口雄幸首相があげられます。こうした先人たちの不退転の強靭な意志には深い感銘を受けます。

長 尾 省 吾 会 員

ロータリーの友2010年4月号「江戸時代を支えた日本人の心」徳川宗家第18代当主 徳川恒孝氏筆 を読んでの話をします。

江戸時代には戦争がなくなり、完全な統一国家としての整備が行われ、社会の隅々に平和の果実が実った。完全な統一国家の整備が行われ、身分制度の中でも、教育を積めば出世できる抜け道を作った。江戸時代に、日本人の清潔さ、安全、識字率の高さ、女性の社会での活躍,躾、好奇心旺盛などの民族の伝統を確立した。江戸時代の日本をモデルにと世界が熱い目を向けている。しかし今日、私たちのまわりでは「仕事に貴賎はない、社会のためになる仕事に誇りを持ってやれば必ず社会は認める」という崇高なモラルが崩壊の危機に瀕している。

4月28日客話「最新の高血圧薬物療法」 

 

屋島総合病院循環器科部長 富 永 洋 功 氏

 1898年高血圧原因物質レニン(Renin)がドイツで発見以降、高血圧治療は100年の宿題といわれてきた。高血圧症治療薬の進展を紐とくと1950年ころまでの瀉血(血をぬく)、60年代の利尿薬(iuretic)で塩分を尿中に排出、70年代興奮神経を抑制するベータ(eta)遮断薬、80年代血管の緊張緩和のカルシウム(alcium)拮抗薬。そして血圧上昇ホルモンを抑制する変換酵素阻害薬(ngiotensin)代表的なプロプレス)。ここで降圧のABCD包囲網の完成です。21世紀にはいり新薬開発に資金投入がむつかしくなり、1+1が2以上になる組合せ(合剤)ラッシュで、直接レニン阻害薬(Direct Renin Inhibitor)を加えてAA+DDCBA+Bで7種の薬包囲網の完成です。

 質疑応答でくも膜下出血の前兆は?高血圧・若年問わず「後ろからガーンと叩かれたような痛さが続く、すぐに専門医へ。医師が処方した薬は99%きく、サプリメントは千人から5千人に1人きくかどうか、だからTVでは「個人の感想」談。

 たかが血圧・されど血圧。

 

Club Banner
Club Banner

 クラブバナーのデザインは、創立時のテリトリーのシンボル的存在だった栗林公園の「箱松」とロータリーのエンブレムを組み合わせたものです。

 箱松とは、その名の通り箱のかたちを装った松。樹芸の粋を極めた箱松は、ほかには見られない特別名勝 栗林公園ならではの景観をつくっています。

アクセスカウンター